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朝が来ない夜はない 2 第2章 5
輝の部屋

 『俺は・・・・・沙希の具合はどうなんだろうか?・・・・・まさか・・・・そんな事はない・・・でも・・・・判らない・・・・どうすればいいんだ?』


次の日 会社

 
 亜「おはよう」

 由「おはよ」

 亜「沙希大丈夫そう?」

 由「今日医者に行くって言っていたけど・・・・」

 亜「そう・・・・どうすんだろう」

 由「沙希は産むつもりだしね。」

 亜「うん。それは判るんだ。茂原さんだよ」

 由「沙希が言っていたけど、前付き合っていた彼女にかなりひどく裏切られたみたい。それから人を信じないような。」
 
 亜「そうなの?茂原さん、沙希に言ったの?それ」

 由「元セフレがわざわざ言いにきたみたい」

 亜「もう~~」

 由「それでも沙希は茂原さんの事好きだって」

 亜「そっか・・・・その気持ちが伝わればいいんだけどね」

 輝「あの・・・・・」

 亜「おはよう」

 輝「おはよ。沙希 昨日大分具合悪そうだったけど、大丈夫なの?」

 由「え?気が付いていたの?」

 輝「まぁ・・・・で?」

 亜「気が付いていたのなら声かければよかったのに」

 輝「そうだよな。」

 由「今日 医者行くって言っていたから、後で電話でもしてみたら?」

 輝「出てくれるかな?」

 亜「出るよ。」

 輝「そっか。判った。ありがとう」


少しずつだけど、輝の気持ちが動きだした
人の事が気になりだして来たのだった


 亜「うん?」

 由「少し変わった?」

 亜「前って、あんな顔していたけ」

 由「ううん。いつもポーカーフェスだよ」

 亜「だよね。」

 由「離れていて少しは考えたかな」

 亜「そうみたいだね」

 由「なら良かった」

 亜「由紀奈。昨日 初子と谷さん見ていて大丈夫だった?」

 由「少しだけやきもち焼いたかな」

 亜「そっか」

 由「初子も谷さんも幸せそうだし、いいんじゃないかな。私と付き合うよりは全然お似合いだよ」

 亜「そう。」

 由「亜樹 ありがとうね。大丈夫だよ。いい人できるかもしれないしね」

 亜「うん」


由紀奈はまだ啓佑の事を忘れたわけではなかった
でも初子と幸せな所を見ていたら自分が入る隙間はないとそう思った
初子との友情は壊したくないのも正直な気持ちだった
自分も幸せでいたいとそう思った