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夜明け前  第2章 12
利「どうしても駄目か?」

由「中で出したいっていう気持ちは判るけど、はっきりするまではいや」

利「そうだな。ごめん。」

由「うん」

利「由紀奈があまりにも素敵だから」

由「ありがとう」

利「泊まっていってもいいか?」

由「えっ?」

利「駄目か?」

由「着替えはないのに?」

利「そっか。そうだったな」

由「どうしたの?今日は変よ」

利「お前が1日いないだけで変になりそうだった」

由「利昭さん」

利「それだけお前の事が好きなんだ」

由「ありがとう。起きて、コーヒーでも淹れるから」

利「そうだな」


  利昭の気持ちは嬉しかったが反面怖い感じがした

  そこまで愛された事などなかった

  『愛している』と言われて嫌な気持ちはしない。

  寧ろ嬉しいと思うだろう。



  バタン・・・・・・カチャカチャ・・・・・


利「なぁ・・・由紀奈」

由「うん?」

利「俺はお前が好きだ、お前はどうなんだ?」

由「好きだよ」

利「そっか。じゃ早い所はっきりしないとな」

由「うん、でもそんなに急がなくても、私は待つから」

利「いや、こういう事は早い方がいいんだ。」

由「そう。」

利「そうだよ。大丈夫、上手くいくから」

由「うん。判った」


  今日の利昭はどことなく違っていた。

  由紀奈を自分の傍に早くおきたいそんな気持ちがそうさせていた。

  正確に言えば由紀奈の身体が欲しいだけだ。

  それぐらい良かったのである。



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