恭「なぁ・・・亜樹」

　亜「うん？」

　恭「輝がさぁ　なんかへんなんだ」

　亜「茂原さんが？」

　恭「あぁ・・心ここにあらずって感じで」

　亜「そういえば、沙希もなんか変だったよ。茂原さんとはセフレでいいかなって」

　恭「なんだ？それ」

　亜「よく判んない」

　恭「あの２人って付き合っているんだろう？」

　亜「そうみたいだけど、『先の事は判らない。』って言ったらしいよ」

　恭「結婚か？」

　亜「うん。でもその前になんかあったんじゃないかな」

　恭「だろうな。聞いてみるかな。啓佑の所も落ち着いたみたいだしね」

　亜「そうだね。」

　恭「な　亜樹・・・俺たちもそろそろ考えよう」

　亜「恭平？」

　恭「結婚だよ。お前がいいって思ったらそうしよう」

　亜「恭平、ありがとう。」

　恭「あぁ」


会社


　輝「啓佑・・・お前さぁ・・・柴田さんと結婚するんだろう」

　啓「あぁ・・初子の事幸せにしたいし」

　輝「そっか」

　啓「お前。設楽さんの事愛していないの？」

　輝「愛してるか、わかんないな。沙希にも言われたけど、俺は」

　啓「したいだけの女か？」

　輝「それとは違うんだ。なんて言うんだろうな。自由にしたいんだ」

　啓「自由って、１人の女に縛られたくない？」

　輝「それとも違うんだ。なんて言うかな。上手く言えないけど、俺は俺で沙希は沙希で」

　啓「お前、それ勝手じゃないか？設楽さんがお前より好きな奴ができたらそっちに行けっていう事か？」

　輝「まさか、沙希はそういう女じゃないよ。俺の事愛してるって言ってたし」

　由「それって男のずるさだよね」

　啓「和田さん。聞いてたの？」

　由「う～んまぁね」

　輝「和田さんなら判るよね？俺が言いたいこと」

　由「判んないな。茂原さんはもう沙希の事好きじゃないって事だよね？」

　輝「いや、好きだよ。ただ愛せない。」

　由「無理に愛そうなんて思わなくてもいいんじゃないかな」

　啓「そうだな。無理に愛そうなんて思うからおかしくなるんじゃないか？」

　輝「沙希は『自分も愛しているのだから、俺も愛して欲しい』って」

　由「沙希はそういう事言わないよ。むしろ、自分の想いが茂原さんを苦しめているんじゃないかって」

　啓「輝、２人で話してみろって」

　輝「啓佑」


好きだけど愛せない

何処が違うのだろうか？

『好き』と『愛してる』

好きだから

愛しているから

その答えは誰も判らないのか？