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朝が来ない夜はない 2 第1章 6
 恭「なぁ・・・・輝、お前それでいいんか?」

 輝「判らない。いいのかいけないのか」

 恭「そっか。」

 輝「恭平は中森さんの事愛しているのか?」

 恭「あぁ。愛してるよ。」

 輝「そっか。俺は沙希の事愛していたんだろうかとか沙希は俺の事愛してくれていたんだろうかって」

 恭「そばにてそんな感じはしなかったのか?」

 輝「わかんないんだ。『愛』が」

 恭「難しいと思うよ。俺だって『愛』ってなんだかよく判んない。言えるのは亜樹が居なくなってしまったら俺 は俺じゃなくなる。生きる屍になるだろうなってそう思うんだ」

 輝「『生きる屍』?」

 恭「あぁ・・・なんていえばいいのかな。ただ生きてるだけ、ただセックスをしてるだけ、そこにはなんの感情 もないって事だ」

 輝「・・・・・・・」

 恭「どうした?」

 輝「俺・・・・」

 恭「輝?」

 輝「今までそうだったかもしれない。沙希に対してそうしていたかもしれない」

 恭「そっか。だったら、考えてみれば?」

 輝「考える?」

 恭「お前が設楽さんの事本気か?そうじゃないのか」

 輝「そうだな、そうかもしれないな」

 恭「いい機会じゃないのか?」

 輝「あぁ」


離れてみて判る事もある

近くにいて判る事もある

人だから、間違うこともただある



亜樹の部屋

 亜「恭平・・・・」

 恭「どうした?」

 亜「沙希がね」

 恭「輝と別れたんだろう?」

 亜「知ってたの?」

 恭「輝が言ってた。あいつも悩んでいたよ。」

 亜「そう・・・・沙希は茂原さんのセフレなのか彼女なのか判らないって」

 恭「それさぁ・・・・・輝自身判ってなかったみたい。亜樹が居なくなってしまったら俺は俺じゃなくなる、生きる屍になるかもって言ったら、輝、顔色変わったから」

 亜「そうなんだ」

 恭「大丈夫だよ。少し離れてみるのもいいかも」

 亜「そうだね」



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