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朝が来ない夜はない 2 第1章 5
次の日 会社


 亜「別れたってどういう事?」

 沙「私の事好きだけど、愛せないって」

 由「それだけで?別れるって?」

 沙「うん。私も自信がないんだ。輝の事は好きだけど、亜樹や初子みたいに愛してるかって言われれば判んない
   よ」

 亜「それにしても」

 沙「『セフレじゃないから。俺の彼女だから』って」

 由「なんじゃそれ。セフレだよ。彼女ならもう少し考えるって」

 沙「距離おくのもいいかなって、このままじゃ本当に自分がセフレかもって思うから」

 由「そうだけど、言い方がむかつく」

 沙「ありがとうね」

 亜「沙希は本当にそれでいいの?」

 沙「うん。もういい」

 由「ならいいんだけど、避妊とかしてた?」

 沙「ううん、してない。ほとんど中出ししてたし、出来ていたら産むよ」

 亜「沙希・・・・・・」

 沙「輝に言うか言わないかはわかんないけどね」



輝にも沙希にもそれなりに付き合っていた人はいた。

中には結婚を考えていた人もいた。

特に輝は一途な所があり、その人の為ならなんでもした。

彼女には優しくしていたし、どんな我侭でも聞いていた。

真剣に愛していたし、結婚も考えていた。

ある時

〈回想〉


 輝「えっ?」

 美「だから、妊娠したの。でも貴方の子じゃないかもしれない」

 輝「美樹・・・浮気したって事か?」

 美「うん。ごめん」

 輝「ごめんじゃない。どうして?」

 美「輝の事は好きだけど、愛していないの・・・・」

 輝「俺は美樹の事愛していたのに、どうして」

 美「輝はいい人だと思う。なんでも言う事聞いてくれて、優しくって、でも・・・」

 輝「でもなんだよ」

 美「自分が駄目になりそうだったの。どんな我侭言っても『いいよ』って『駄目』なんて言わなかった」

 輝「それは・・・美樹に自由でいて欲しいと思ったし、あまり縛ってもいけないって思ったから」

 美「もう少し縛って欲しかった。もう少し『駄目』って言って欲しかった。」

 輝「そうか・・・・・判ったよ。」

 美「なんで堕せって言わないの?浮気したんだよ?なんでもっと怒ってくれないの?」

 輝「美樹。せっかく出来たんだから産んでやれよ。子供には罪はないから、それに俺が悪いんだから。」




それ以来、輝は真剣に人を愛することも信用することもなかった

沙希はそういう子ではない事も知っていた

輝自身がまだその傷を癒せてはいなかった

沙希が傷つく前に別れを切り出した



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